オンラインと実物

魔女の通信講座

今回はこの講座ができるまでの話を少ししたいと思います。魔女の通信講座という話が2000年くらいから何度も出ては消え、要望されて試しては挫折して、という日々が続いていました。

何よりも「全てオンラインで」という要望が強く、また大多数を占めていた為にその希望に何とか応えようと無理をしたことが全ての原因でした。

たしかに全てがオンラインでできれば受講生も教える側も簡単です。しかし、実際にはどうしてもオンラインでは手が届かない事が大事な部分で出てきてしまったり、実物の持つ質感というものを感じてもらうことが難しかったり、何よりも「紙という媒体」の持つ力をオンラインでは望みようがなかったのが数々の失敗と挫折の原因でした。

たしかに単純な知識だけならオンラインで進めることができます。しかし、それでは本当に大事なことは伝えられません。また「オンラインで」という要望が強い方ほど「知識だけ」を求める傾向があったのも事実です。それでは私たちとしては「労力を使ってその希望にお応えしたい」とは欠片も思えません。なぜならそれは私たちにとっては無駄以外何物でもないからです。

20世紀末から21世紀初頭の頃あたりのようにペイガニズムの魔女についての知識の普及というもの自体を目的に考えていた時期もありました。しかし、時代が進につれ、そうした目的はある意味インターネット上で果たされ、もうあらためてその段階の知識の普及に力を注ぐ意味がなくなりました。もちろん、間違った情報もネット上には多く(場合によってはほとんどがそうとも言えますが)、初心者が惑う部分があることは否定しません。しかし、逆に言うとそうした中から正しいものを見極めるということをそろそろ私たちは魔女になりたいという人に求める段階になってきたとも思うようになりました。

そしてあらためて色々細かい部分を考え、何人かの方々に実際に試してもらいながら検討を重ねていく中で「やはり実物のリアリティと紙という媒体の持つ力」を無視しては伝えられるものも伝えられなくなる、という結論に達しました。

そうしたことの現段階での一つの結果としてこの通信講座は出来上がりました。まだまだ今後改良の余地はあると思います。でも、ここからは私たちだけの思いだけではなく、参加してくださる方々の要望や視点、ご意見などに私たちが応えていく中での改良になっていくのだと思っています。

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